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iPhone のメッセンジャーもどきを Bubble で作ってみる(新レスポンシブ版)2:メッセージを送信する相手を選択する画面を作成する

この記事は 【 iPhone のメッセンジャーもどきを Bubble で作ってみる(新レスポンシブ版) 】の第2回です。 前回の記事を確認されていない方は先にこちらの記事を確認してください。

blog.nocodelab.jp

それでは続きを作っていきます!

index ページを「メッセージを送信する相手を選択する画面」として実際の iPhone のメッセージアプリを参考にしながらデザインしていきます。

1. ヘッダー部分の作成

1.1 Group Header の作成

indexページにGroup Header を作成します。

container layout →row

max width →640px

Fit height content →チェック

Margins → top bottomそれぞれ20px right leftそれぞれ30px

Define each border independently にチェックを入れて、 Border style - bottom を Solid に変更、Width: 1、Color: #DEDEDE に設定します。

「メッセージ」Text の作成

続いて「メッセージ」という文字を作成します。

Group Header 上にテキストを作成します。

「メッセージ」と入力し、フォントサイズを 32、Bold に設定します。

Layoutは↓の様に設定。

1.3 アイコン「…」の作成

アイコン「…」は Ionic Icon から選択します。「ion-ios-more」を選択します。

Ionic Icon を Group Header 上に配置し、Icon color を水色(#0091FF)に設定します。

また、Background style を Flat color、Color を #F7F7F7 とし、 Border Style - all borders の Roundness を 12 に設定します。

これで薄い灰色っぽい円形の上に水色の文字で「…」が表示されます。

Layout は↓のように設定してください。

1.4 アイコン ion-compose の作成

新規作成用のアイコンを作成します。「ion-compose」を選択します。

Ionic Icon を Group Header 上に配置し、Icon color を白(#FFFFFF)に設定します。

また、Background style を Flat color、Color を水色(#0091FF)とし、 Border Style - all borders の Roundness を 12 に設定します。

これで水色背景の円の上に白い文字で ion-compose が表示されます。

layoutは↓のように設定してください。

2つのアイコンをグループ化しましょう。

2. アクションシートの作成

アクションシート = アイコン「…」がクリックされた時のメニュー を作成します。

今回は、「ログアウト」、「名前と写真を編集」、「キャンセル」を選択できるようにします。

先に Group Header の Background-style を None にしておいてください。

2.1 FloatingGroup AS の作成

まずは画面下に貼りつくようなフローティンググループ FloatingGroup AS を作成します。

Vertically float relative to を Bottom、Horizontally float relative to を Left に設定します。

layoutは以下のように設定します。

このフローティンググループは最初は消えていて欲しいので、This element is visible on page load のチェックは外します。

2.2 Group Button の作成

続いて、ボタンを配置するためのグループ Group Button を FloatingGroup AS 内に作成します。

Container layout → column

Apply gap spacing between elemants→10px

max width →640px

padding → top bottomそれぞれ10px

margin→bottom47px

なお、margin bottomに47 空いているの理由は Bubble のクレジットが入る部分を想定して空けています。 これは無料プランならではの話であり、有料プランであればこのスペースを空ける必要はありません。

2.3 ログアウト ボタンの作成

ログアウト用のボタンを作成します。

フォントサイズを 18 とし、色を水色(#0091FF)とします。 また Background-color を#F7F7F7 とします。

Roundnessを3で設定します。 これはボタンの上だけ丸みを付ける設定です。

layout は

horizontal allignante を中央

max width →300px

min height →56px

2.4 名前と写真を編集 ボタンの作成

名前と写真を編集 ボタンを作成します。Appearanceはログアウトボタンと同じです。

layout もログアウトと同じで大丈夫です。

2.5 キャンセル ボタンの作成

キャンセルボタンはログアウト ボタンや名前と写真を編集 ボタンに似ていますが、文字が Bold であること、また、Background-color が白(#FFFFFF)というところが異なります。

フォントを Bold 指定します。

Background-Color を白(#FFFFFF)に変更します。

layout はログアウトと名前と写真を編集ボタンと同じで大丈夫です。

2.6 ワークフローの追加

onicIcon ion-ios-more をクリックした時に FloatingGroup AS を表示、キャンセルボタンをクリックした時に FloatingGroup AS を消すワークフローを入れます。

今回はアニメーションで FloatingGroup AS を出し入れします。 表示するときは Transition SlideUpBigIn、消すときは Transition SlideDownBigOut を設定します。

2.7 FloatingGroup AS 表示時の背景色の変更

FloatingGroup AS 表示の時、背景色を変更します。

index の Background style を Flat color に変更し、Background-color を #FFFFFF とします。 また、Conditional の設定で、FloatingGroup AS is visible だったら、黒(#000000)で透過度 10(%) として設定します。

2.8 プレビューで確認

ここまでできたらプレビューで確認しましょう。 デザインが崩れていたら適宜調整してください。

2.9 ログアウト処理の追加

前回のログイン処理の残りになってしまったログアウト処理をここで追加します。

Button ログアウト is clicked で Log the user out を設定します。

これで、ログアウトできることができるようになりますので、ログイン、ログアウトの処理ができるようになります。 ログアウトしたらログインページに飛ぶように前回設定してありますので、上手く動くかどうか確認してください。

3. メッセージ送信先の作成

3.1 DB 構成の検討

結論からになりますが、今回は Room、Message という 2つの type(テーブル)を作ります。

Room は、会議室をイメージしています。そこには2人のメンバーが属していて、その中でメッセージをやりとりします。 Message は、その名のとおり Room 内で会話されるメッセージです。その発言者、発言した時間、発言した内容がそのテーブルに記載されます。

Room type(テーブル)

追加する属性は次の2つの Field(列)です。

  • Member : List of Users として設定します。想定としては、この Members に入る User は自分と会話相手の2人です。

  • Message : List of Messages として設定します。ここに実際のメッセージが格納されます。

Message type(テーブル)

追加する属性は次の Field(列)です。

  • MessageBody: text。メッセージの本文が格納されます。

発言者は Built-in field の Creator、発言時刻は Built-in field の Created Date を利用する想定です。

(ご参考)もう一つの DB構成案

この手の DB を作る時、いつも迷うのですが、もう一つ構成案があります。

Room type(テーブル)

追加する属性は次の1つの Field(列)です。

  • Member : List of Users として設定します。想定としては、この Members に入る User は自分と会話相手の2人です。

Message type(テーブル)

追加する属性は次の2つの Field(列)です。

  • Room: Room として設定します。

  • MessageBody: text。メッセージの本文が格納されます。

違いとしては、Room と Message の関連付けをどこで行うか?です。 前の案では Room type に Message を入れています。 もう一つの案では逆に Message type の方に Room を入れています。

扱いやすい、わかりやすい構成は前者だと思いますので、今回は前者で行きます。 ただし、メッセージの量が多くなると、後者の方が応答が早いケースもあると思います。

3.2 Group Body の作成

Group Body を作成します。Background style を None に設定します。

Layoutは

max width →640px

fit height to content →チェック

padding → left right 10px

3.3 RepeatingGroup Room の作成

RepeatingGroup Room を作成します。

Type of content を Room とします。

Data source は Search for Rooms として、Member contains Current User を条件とします。これは Member の中に Current User が含まれる Room を検索しています。また、Sort by を Modified Date とし、Descending を Yes とします。これで更新日時で新しいもの順で並び替えします。

layoutは

container layout → row

container alignment → 中央

fit height to content → チェック

3.4 Group Room の作成

RepeatingGroup Room 上に Group Room を作成します。

Type of content を Room とします。 Data source は Current cell's Room とします。

Background style を #FFFFF に設定します。 Define each border independently にチェックを入れて、 Border style - bottom を Solid に変更、Width: 1、Color: #DEDEDE に設定します。

layout は

container layout → row

container alignment → 中央

3.5 Group UserIcon を作成します。

Group Room の中にエレメントを追加していきます。

まずは、ユーザーのアイコンを表示できるようにします。

Group UserIcon を作成し、Group Room 内に配置します。

Type of content を User とします。 Data source は Parent group's Room's Member:minus item Current User:first item と設定します。 これは Group Room の Member から Current User を引くという処理です。Group Room の Member は Current User とメッセージを送信する相手ですので、そこから Current User を外すとメッセージを送信する相手が残ります。:first item を付けているのは、Member が List になっているため、必ず一人に特定するために付けています。

Background style を Image に設定します。 Dynamic Image に Group UserIcon's User's UserImage を設定します。

Center the image にチェックを入れます。

Roundness を 20 とします。

また、Make this element fixed-width にチェックを入れます。

layoutは

container layout → column

vertical alignment → 中央

3.6 Account 名表示用テキストの作成

Account 名表示用のテキストは次のように作成します。

Group UserIcon's User's Account フォントサイズを 16、ボールドに設定。

layout ↓

3.7 最終メッセージ表示用テキストの作成

最終メッセージ表示用のテキストは次のように作成します。

Parent group's Room's Message:last item's MessageBody フォントサイズを 12、フォントカラーを薄い灰色(#8E8E8E)に設定

layoutはaccount と同じで大丈夫です。

3.8 Account 名表示用テキストと最終メッセージ表示用テキストをグループ化

Cntainer layoutがColumnになるようにGroup化を行いましょう。

3.8 更新日時表示用テキストの作成

更新日時表示用のテキストは次のように作成します。

フォントサイズを 6、フォントカラーを薄い灰色(#8E8E8E) とします。

なお、日付のフォーマットは日本向けのものがないので、Custom を選択し、yyyy/mm/dd という形で設定します。

layout は以下のように設定してください。

更新日時の Condition の設定

更新日時は、今日と昨日については、「今日」「昨日」と表示させたいと思います。

そこで、Condition を次のように変更します。

When: Parent group's Room's Modified Date:formatted as 2020/02/04 is Current date/time:formatted as 2020/02/04

Text: 今日 >

When: Parent group's Room's Modified Date:formatted as 2020/02/04 is Current date/time +(days):-1:formatted as 2020/02/04

Text: 昨日 >

日付を取ってきて同じフォーマットにして同じだったら「今日」、1日前なら「昨日」とテキストを変換しています。

3.9 ダミーデータの登録

ここまでできたらプレビューを見て終了としたいのですが、今はまだデータが入っていないため、送信相手が表示されません。 そのため、暫定的にダミーデータを登録したいと思います。

まずは signup 画面からユーザーを一人追加してください。 合計で2人登録されていれば OK です。

続いて Data タブの App data に移動してください。

All Messages を選択し、New entry をクリック、MessageBody に任意のメッセージを入れて CREATE してください。 CREATE 後、編集ボタン(鉛筆ボタン)をクリックして Unique id をコピーしておいてください。

次に All Rooms を選択し、New entry をクリックします。 Member に登録したユーザー2人、Message に先ほどコピーした Unique id をペーストして Add してください。 CREATE ボタンを押したら、データが作成されます。

3.10 プライバシールールの修正(2022/08/02追記)

現在の Bubble では User Type はデフォルトで「User's own data」という名前のプライバシールールが追加されるようになりました。本シリーズでは、厳密なプライバシールールは簡略することとして、お友達のアカウント情報が参照できるように、User Type のプライバシールールを下図のように更新しておきたいと思います。

Everyone else (default permissions) で参照したい項目にチェックを入れておきます。

プライバシールールについては、以下の記事でも取り上げていますので、より厳密に設定される場合は、ぜひご参考ください。

blog.nocodelab.jp

3.11 プレビューで確認

ここまでできたらプレビューで確認しましょう。 デザインが崩れていたら適宜調整してください。

こんな感じで表示されていれば OK です。

次回

ここまででメッセージを送信する相手を選択する画面のデザインはできました。

次回は「メッセージを表示する画面を作成する」です。

次回もどうぞよろしくお願いします!

コンテンツ

1.新規アプリの作成及び、ユーザー登録、ログイン画面を作成する

2.メッセージを送信する相手を選択する画面を作成する

3.メッセージを表示する画面を作成する

4.プロフィール画面を作成する

5.初めてのユーザーにメッセージを送信する画面を作成する

6.OneSignal を使って Web Push を実装する(iOS を除く)